施工業者の声


株式会社
シーエムユー

全国はもとより海外からも発注を受ける設計施工会社「株式会社シーエムユー」。
日本だけでなく世界にも広がっていこうとする
十和田石の魅力と可能性とは。

全国はもとより海外からも発注を受ける設計施工会社「株式会社シーエムユー」。
日本だけでなく世界にも広がっていこうとする十和田石の魅力と可能性とは。

客室露天風呂の素材として

静岡県伊東市で浴場の設計施工会社を営んでいます。古くから良質な湯のリゾートとして発展してきた箱根や伊豆地方では、全国に先駆け団体客より個人客に向けた営業方針の転換を図った旅館やホテルが多くありました。それに伴い簡素な客室風呂の需要は廃れ、今ではベーシックになりつつある露天風呂付き客室というスタイルも、10年ほど前から注目されるようになっていました。客室露天風呂の場合、使用できるスペースの形がさまざまで、材料を昔ながらのタイルやバリエンテをそのまま使うと、全体としてどうしても無機質な印象が残ってしまうものです。そういった需要の背景もあり、私どもは主に天然素材を利用した自由設計で、数多くのハイエンドの浴場を設計施工してきました。

十和田石の魅力と可能性について

弊社では木材はヒバなど4種から、石材は加工種類も含め御影石など10種から選んでいただくことが可能です。この地方ではかつて、伊豆石や伊豆若草石と呼ばれる地域原産の石材が多く採掘されていましたので、それに近い性質を持つ十和田石の需要は高く、石材案件のうち50%以上で十和田石は選ばれています。十和田石の特長としては、「暖かみ」「肌触り」「色合い」がなど挙げられますが、施工の立場から申しますと「扱いやすさ」ということも加わります。ほかの天然石と比べると柔らかく、切断や加工全般がしやすいのです。弊社では湯船や洗い場のみならず、前室のかまちや特殊な湯口製作、場合によっては岩肌や壁に埋め込んだり、切り抜きの岩風呂風浴槽の丸みを帯びた内面に貼ることもあります。

露天風呂

また、この時代ですので、どの旅館・ホテル様もホームページで浴場の紹介を行っていますが、写真写りの点においても十和田石は優れているといえます。十和田石の浴槽は湯を張ったとき、その美しさは際立ちます。日の光りや月明かりといった自然光でも、薄明りの間接照明でも、湯を張って青味を増した十和田石の湯船には光が奥まで届くので、暗い石だとどうしても濁って見えてしまいがちな浴槽の水が、澄んで清潔に見えます。ホームページの写真映えを気にされるクライアントは多いですし、そういったご質問には十和田石の施工例写真を見せて説明をしています。

インフィニティバス

2017年にテレビ番組で取り上げられてからは、北は北海道、南は九州からの施工発注もあり、海外からの問い合わせも増えています。十和田石という日本固有の鉱山資源が、日本各地はもとより、日本の湯の文化からのアプローチとともに、アジアや世界に広がっていく可能性も大いにあると思います。

設計者の立場から
−使う側から見た十和田石−